狂犬病

ほとんど全てのほ乳類に感染し、感染後発症した動物は100%近くが死亡するという恐ろしい病気です。

現在日本での発生はありませんが、中国やアメリカでも発生しているとてもポピュラーな病気です。

 

症状

狂犬病の症状は、3つの期間(前駆期、狂躁期、麻痺期)に区分されます。

前駆期:

発熱や食欲不振などの他、普段と異なる行動変化が現れます。物陰にかくれ、沈鬱状態になったり、友好的だった犬が近寄らなくなったり、逆に攻撃的だった犬が従順になったりします。狂躁期:辺り構わず噛みついたり、わけもなく吠えまくったり、異物を食べたり、顔も凶暴な様相に変化し、まさに狂犬の症状を示します。

麻痺期:

筋肉の痙攣、異常な歩行、嚥下麻痺など麻痺症状が急激に進行し、数日で死亡します。嚥下麻痺から水を飲み込めず、水を飲む度に気管に水が入って窒息しそうになり、最後は水を見ただけで怖がるようになることから、狂犬病を「恐水症」と呼ぶ事があります。

原因

狂犬病ウイルスに感染した動物に咬まれることで、ウイルスが体内に侵入し感染します。犬だけでなく、人を含むすべての哺乳動物に感染する人獣共通感染症(ズーノーシス)です。日本では心配ありませんが、海外で野生動物(コウモリやアライグマ、キツネ等)に接触して感染することもあります。

治療

狂犬病ウイルスに感染してから発症するまでの潜伏期間は、普通20日~60日(平均1ヶ月前後)です。発症すれば有効な治療法はありません。公衆衛生上の危険が著しいため、発症した動物には安楽死が選択されます。万が一、狂犬病の疑いのある動物に犬が咬まれた場合、動物病院で直ちに狂犬病ワクチンを再接種します。

予防

狂犬病の予防には、ワクチン接種が有効です。日本では狂犬病予防法により、年1回のワクチン接種が義務づけられています。動物輸入により日本に狂犬病が入ってくる可能性もあるため、必ず接種しましょう。