フィラリア症(犬糸状虫症)

原因

蚊を媒介にして、フィラリアという寄生虫が愛犬に感染して起きる病気です。屋外飼育の犬の場合、3年予防をしなければ9割が感染すると言われています。フィラリアにかかっている個体の血を蚊が吸う→フィラリアの幼虫が蚊の体内に移動→フィラリアの幼虫を宿した蚊が愛犬の血を吸うと同時に、フィラリアの幼虫が愛犬の体内に入り込む、という流れで感染します。

体内の幼虫は数ヶ月かけて成長し、心臓の中に雄と雌のフィラリアが寄生した場合たくさんの子虫を産みます(ミクロフィラリア)。ミクロフィラリアそのものは一度、蚊の体内に入らないと成虫にはなれません。フィラリアの成虫が(20~30cm)心臓や肺動脈に寄生すると、血液の流れが悪くなり様々な病気を起こします。

症状

感染初期は症状がない場合が多く、年月の経過と共に、咳をしたり、動きたがらなくなったり、腹水でお腹が膨らんだり、食欲不振、呼吸困難などの症状が出てきます。急性の大動脈症候群にかかった場合は、激しい呼吸困難を起こし、血尿(コーヒー色の尿)が出たり、心不全で命を落とすことがあります。

治療

血液検査で感染を診断します。早期であれば内科療法を用いて、薬や注射で対処します。フィラリア起因により別の症状が出ている場合は、その対処も行います。急性の場合は、外科治療によりフィラリアを摘出します。老犬などで手術を行えない場合は、食事療法と薬を用いて、咳を抑えたり、腹水を軽減するなど対処療法を行います。

予防

フィラリアは、毎月一回予防薬を飲ませるだけで簡単に予防できます。ただし、すでに感染している犬に予防薬を投与した場合、重大な副作用が出ることがあります。毎年、予防の前に検査が必要なのはそのためです。

フィラリア予防薬は、寄生したフィラリアを成長する前に死滅させるものです。飲ませ始めるのは蚊が発生してからで間に合いますが、内服終了してから蚊に刺されると感染してしまいます。蚊の活動時期は地域によって異なるので、予防期間については、お住まいの近くの獣医師の指示に従うようにしましょう。