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ブルセラ症

ブルセラ症は、イヌブルセラ菌(Brucella canis)と呼ばれる細菌の感染によって起こる病気で、雌雄ともに不妊を引き起こします。ブルセラ症は人獣共通感染症(ズーノーシス)の一つで、人にも感染するため注意が必要ですが、人にうつるブルセラ(Brucella)属菌の中では病原性は最も弱いとされています。

 

症状

ブルセラ症に感染しても多くの場合、臨床症状を示しません。症状が出る場合には、急性期にオスは睾丸(精巣)が一時的に腫れたり、縮んだりし、正常な精子が作れなくなり、無精子症となって不妊となります。メスでは、感染すると胎盤が侵されるため、妊娠40〜50日頃に流産や死産が見られ、その後数日~数週間にわたり、緑がかったおりものが続きます。一度ブルセラ症にかかったメスは、その後、不妊や流産をくり返す傾向があります。

原因

ブルセラ症は、既に感染している犬の尿、流産時に排泄された胎子や分泌物などを舐めたり、交配させたりすることで広まります。そのため、犬のブルセラ症の感染は、ブリーダーの犬舎やペットホテルなど、犬が沢山集まる場所で多く見られます。ブルセラ菌は、感染した犬の体に2年間程度とどまりますが、その間に犬は免疫を獲得します。

治療

犬のブルセラ症は、効果的な治療法が無いのが現状です。対処療法としてテトラサイクリン、ストレプトマイシン、ミノマイシンなどの抗生物質の長期投与が行われます。しかし、必ずしも完治するとは限らず、流産を繰り返すことがあります。

予防

犬のブルセラ症の予防ワクチンはありません。多頭飼育やブリーダーの場合は、飼育環境をつねに清潔に保つように心がけることが予防につながります。また、犬が流産した場合は、他の犬が流産胎子や分泌物などに触れないように注意し、飼い主自身も直接触れないようにするなど、慎重に取り扱いましょう。