読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

停留精巣

片方、あるいは両方の精巣(睾丸)が、正常にあるべき場所(陰嚢)まで降りて来ず、
お腹の中にとどまってしまう状態のことを停留精巣といいます。

 

症状

陰嚢内に精巣(睾丸)がないこと以外、これといって症状はありません。精巣は性ホルモンを分泌し、性成熟期になると精子をつくります。ところが、精巣が体内に留まっていると、精子を作れなかったり、性ホルモンの分泌が不十分となり、性成熟しにくくなります。

また、停留精巣は年をとるにつれて腫瘍になる確率が非常に高く、その確率は正常な犬と比べ13倍とも言われています。しかも、精巣が腫瘍化した場合も、目視や触診での発見は難しく、治療が手遅れになる可能性が高くなります。

原因

犬の精巣は、母犬の体内にいる時は腎臓の近くにあり、出生時、または生後1~2か月の間に陰嚢内に納まります。停留精巣は遺伝的要素が強いと考えられており、精巣が片方だけ停留しているオス犬が交配すると、停留精巣の子犬が生まれやすい事がわかっています。停留精巣は、どちらかというと小型犬に多く見られます。

治療

腫瘍ができるリスクが高いため、多くの場合は摘出手術となります。性成熟を迎える前に、去勢手術をするよう勧められることが多いようです。腹腔内に停留する場合は、精巣が小さいことも多いため、手術前に画像診断で特定する必要があります。また、精巣の停留が片方だけの場合でも、両方を取り除きます。

予防

停留精巣の犬は、年をとると精巣腫瘍になる確率が非常に高くなるため、去勢することが精巣腫瘍の最大の予防となります。精巣腫瘍以外にも、去勢には精巣(性)ホルモンの影響で発症しやすい前立腺の病気や、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫などを予防する効果もあります。